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かんとこうブログ

2021.01.27

パルスオキシメーターの測定原理は?

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い自宅療養者が増加しています。こうした自宅療養者のために、地方自治体などがパルスオキシメーターを配付し、自分で血中酸素飽和度を計測してもらうように計画しているようです。新型コロナによる肺機能の低下は、通常の肺炎と異なり自覚症状がない場合が多く、気づくのが遅れて手遅れになっているケースが多いため、肺の機能低下を最も鋭敏に検出できるパルスオキシメーターを配付して血中酸素飽和度を自分で計測しモニターしてもらおうというものです。そのパルスオキシメーターは、下の写真のような大きな洗濯ばさみか大型のホッチキスのような形をしています。

一般的には指を差し入れて測りますが、いったいどのような原理で計測しているのか調べてみたところ、とても興味深いことが書いてあったのでこれを紹介したいと思います。今日の内容はすべてコニカミノルタのホームページから引用・転載しています。

原理を説明する前に少しだけ、肺の機能と血液中の酸素の運搬について昔習ったことの復習をさせてください。人間が生きていくためには体中で酸素が必要であり、その酸素は血液中のヘモグロビンという物質によって運ばれます。このヘモグロビンは1分子で酸素を4分子運搬することができます。酸素の豊富な肺で酸素を受け取り、動脈を通って体の末端まで運び、そこで酸素を放して二酸化炭素を受け取り、今度は静脈を通って肺まで二酸化炭素を運び、二酸化炭素を放し、酸素を受け取るということを繰り返しています。酸素を受け取り運んでいるときのヘモグロビンを酸化ヘモグロビン、二酸化炭素をもっていたり手ぶらのヘモグロビンを還元ヘモグロビンと言います。肺の機能が低下すると、ヘモグロビンが肺で十分な酸素を受け取ることができず、動脈の中を流れる血液の酸素濃度が低下してしまい体の組織に十分な酸素がいきわたらなくなります。このパルスオキシメーターは、血液中のヘモグロビンが、どの程度酸素を運んでいるかを簡単かつ正確に調べる測定機なのです。

測定原理は、短く言えば、「酸化へモグロビンと還元ヘモグロビンの赤い光に対する吸収率の違いを利用して、赤い可視光と赤外線の2種類の光を交互にあて、指を透過する光の量から計算している」ということになります。もっとわかりやすい説明として、コニカミノルタのサイトに掲載されている「まんがパルスオキシメーター」を引用させてもらいます。

https://www.konicaminolta.jp/healthcare/knowledge/quickguide/pdf/quickguide_index.pdf

ここまで読んで、「でも指には血管だけではなく、皮膚や筋肉やいろいろなものがあるのに、どうして血液のしかも酸化へモグロビンだけを測定できるの?と思ったあなた、あなたは偉い!その疑問は次の図で説明されています。

どうでしょうか?このパルスオキシメーター、実によくできていると思いませんか?こうした吸光度差を利用して定量する方法は塗料の世界でもよく使用されます。ただし塗料は最終的にはできた塗膜が隠蔽性を有することが要求されますので、光を透過させない成分が多く、何にでも使えるというわけにはいきませんが、こういうものの考え方はいつも頭に置いておきたいと思います。

このパルスオキシメーターは実は日本生まれの測定機です。1974年に特許出願、1975年に耳で測るタイプの第1号機が発売、1977年に指先測定型が発売されました。新型コロナのために脚光を浴びるようになりましたが、これまでも酸素飽和度を測りつづけて世界中で活躍してきました。下の写真を見てどんどん小型化されていったのが理解されると思いますが、この小型化がこの測定器の普及を促してきたということです。どこでも手軽に短時間で計測できるようになったことで、病院に限定されていた使用の場が、大きく広がったのです。

本日の図や写真がすべてコニカミノルタ社のホームページから引用させていただきました。さらに詳しい情報は下記をごらんください。

パルスオキシメーター早分かり知恵袋 | コニカミノルタ (konicaminolta.jp)

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