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かんとこうブログ

2021.03.24

ガソリンの値段が上がっていますが・・

このところガソリン価格が上昇しています。塗料製造業に働くものにとっては塗料用原材料価格に影響がありますので気になるところです。現在の原油やナフサがどのようなレベルなのか、過去からの推移を調べてみました。

データは、原油価格については世界経済のネタ帳のサイト、ナフサ価格についてはゴムタイムズのサイト、ガソリン価格については新電力ネットのサイトからそれぞれ引用させてもらいました。

https://ecodb.net/commodity/group_oil.html
輸入ナフサ価格過去統計 | ゴム・原料動向 (gomutimes.co.jp)
https://pps-net.org/oilstand
まずは、原油とナフサの価格動向についてご覧いただきます。

左が原油価格で、約40年間の推移を示しています。このグラフでみると現在の水準は、過去10年間で見てもさほど高いレベルではないようです。右のナフサ(輸入)の図はデータが2013年からしかありませんので、原油に比べるととても短い期間での推移をみていることになります。それでも、最近まではこの7年ほどの間では、決して高い方ではないように見えます。原油ナフサを比べると変動の幅がかなり違うことに気が付きます。すなわち原油の変動幅の方が極めて大きいのです。原油価格は基本的に需給動向だけで決まり投機的な要因が大きいのでしょうが、これにふりまわされる方は大変です。

こうした推移の違いをもう少し詳しく見てみたいと思います。最初は、原油と輸入ナフサです。ナフサには国産ナフサもありますが、価格が輸入に比べて若干高い以外は推移についてはほぼ同じと見なしてよいと判断できますので、ここでは輸入ナフサのみで比較します。

上が原油、下が輸入ナフサで、ともに20181月から最近までのデータを横軸を合わせて並べています。まず目につくのはタイムラグです。ピークとボトムの月に線を引いていますが、原油の価格推移に対して、12か月遅れでナフサの価格が推移しています。在庫や物流などを考慮すれば、価格が転嫁されていくまでにはこの程度の時間がかかることは当然かと思います。変動幅については、やはり少しナフサの方が少ないように思います。ナフサの価格構成の中で、原油価格の部分のみ影響をうけると考えればこれも妥当なところだと思います。次に原油とガソリンを比較します。

上が原油、下がガソリン(軽油、灯油を含む)です。タイムラグはナフサの場合とほぼ同じです。原油の推移に比べて12か月遅れで推移していますが、ナフサと同じタイムラグで推移というのは、ガソリンにまで精製され末端のスタンドまで届けられる時間を考えるとかなり速いというべきでしょう。また変動幅については、明らかにガソリンの変動が小幅であることがわかります。これは実はガソリンの価格構成に理由があると思われます。ガソリン価格の中で税金が大きな部分を占めているからです。1リットルあたりガソリン税が53.8円、石油税が2.54円で56.34円がかかっているだけでなく、価格全体に消費税がかかります。これだけ税金がかかるので、原油の価格動向がそのまま反映されないのです。

本当は有機溶剤の価格推移を調べたかったのですが、無料で情報を提供してくれるところはありませんでした。原油価格はまだ上昇傾向にあり、塗料原料への影響が懸念されます。

一方で、エネルギーのように(経済性はともかく)化石燃料に代わりうる代替手段があるものはまだよいでしょうが、現在の塗料産業にとって、原料ソースとしての石油は必要不可欠な存在です。樹脂材料はほぼ石油に依存しており、ほかに選択肢がありません。先日もCO2削減のところで書きましたが、天然物やCO2の利用をもっと積極的に考えていくべきではないのかと思います。

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