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かんとこうブログ

2021.11.10

10月の消費動向調査で雇用環境の改善が確認

たびたびお伝えしている内閣府の消費動向調査と景気ウオッチャー調査の10月分が出そろいました。

全般に新規感染者の減少を受けて数字は上向きなのですが、特筆すべきは消費動向調査において雇用環境の指数が全体の指数を上回ったことです。この現象はコロナ禍が始まった20204月以降1年半ぶりのことです。

雇用環境の数値に注目して消費動向調査結果をご覧ください。

下から3段目の雇用環境は4-9月においてはすべて一番上の総合指数である消費者態度指数を下回っていましたが、10月はようやく雇用環境指数が上回りました。この雇用環境指数は、これまで好況期には消費者態度指数を上回ってきていました。下のグラフをご覧ください。

左が雇用環境を含むそれぞれの要素指数で、雇用環境は緑の線でしめされています。コロナ禍前はずっと雇用環境の数値は消費者態度指数を上回ってきましたが、コロナ禍の開始とともに大きく下回るようになりました。それがここへきて上回ったということは、消費者の視線でも景気の回復が実感されるということであろうと思われます。

総合指数である消費者態度指数の水準は昨年の10月頃の水準よりも少し上まで上がってきましたが、各要素のうち、暮らし向き、耐久所費財の買い時判断については足踏みで、資産価値は下落しています。

一方景気ウオッチャーの調査結果では、9月から10月にかけて大幅にアップしました。特に飲食関連が31.2ポイント、サービス関連が20.8ポイントもアップしています。

ここでも雇用関連の指数(一番下の段)は調査されていますが、消費動向調査とは異なり、これまでも雇用関連の数値は全体のDIよりも高い数値が継続してきました。これは言われるようにある種の求人難が影響しているのかもしれません。現状と先行き判断のグラフを並べて示しますが、現状と先行きの各要素における差は2-4ポイントとなっており、ずべてて先行きが現状を上回っています。

また、全体のDIのレベルは過去と比べるとかなり高いレベルであり、現状、先行きとも2013年アベノミクス時代の水準まで来ています。

消費者視線でも、景気回復が感じられるということはとても良いことだと思います。これがなんとか継続するように、感染再拡大防止を強く願います。

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