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かんとこうブログ

2021.12.10

日本についてOECD経済審査報告書はどう書いているか? その1

123日付でOECDの「OECD経済審査報告書 日本」というものが発表されています。最近の日本の経済状況を分析し、将来の進むべき方向を提言という形で示している、と書くと親切なように聞こえますが、実態はなかなか手厳しい提言内容が含まれており、「このままでは日本はOECDの中で落ちこぼれになるよ」と言われているようにも聞こえます。今日はこの内容をご紹介したいと思います。

報告書は大きく5つの項目に分かれています。その5項目とは、

新型コロナウイルス感染拡大を乗り越えるための支援策の継続 

長期的な持続可能性を確保するための計画の策定 

生産性と労働供給の飛躍的な向上 

温室効果ガス排出削減のための取組強化 

デジタルトランスフォーメーションの最大限の推進・活用 

です。それでは順番に中身をご紹介していきます。最初は 新型コロナウイルス感染拡大を乗り越えるための支援策の継続 についてです。以下は報告書に示された図表の表題を書き出したものです。図表は一部のみご紹介します。

コロナ禍の対応に関しては、概ね合格点のようです。今後の経済回復に関してもOECDの平均よりは低い成長率ではありますが、「回復は強さを増していく」とコメントされました。とまあまあなのはここまでで、これ以降はあれこれ指摘がされています。次は、 長期的な持続可能性を確保するための計画の策定 についてです。

 

長期的な(経済の)持続可能性という点では、政府債務の多さといつまでも達成できないプライマリーバランスに関しての懸念が表明されており、消費税率の定期的で小幅な引き上げを提言されています。この図では、いつも政府が国内に表明している名目上の政府債務ではなく、純債務残高で比較しています。債務から資産を差し引いたもので、対外的には純債務の数値が公表されているようです。

生産性と労働供給の飛躍的な向上 については、政策の効果が認められた点として、労働参加率と労働人口に増加が評価されています。(下の図1)労働参加率、就業率とも米、仏、独をぬいてトップに出ました。

労働参加率と就業率の定義の違いはわかりませんでした。似たような動きになっています。こうした労働参加率や就業率で評価された反面、改善すべき点も多く指摘されています。

改善すべき重大な課題として、ジェンダーギャップと労働生産性の低さが指摘されています。

ジェンダーギャップについては、女性の労働参加率の上昇は認めながらも、男女間の賃金格差が他の諸国と比べて大きい(25%に近い)ことが課題とされています。

労働生産性が低いと言われると少々心外な気になりますが、よく見ると労働生産性そのものではなく、伸び率で評価しているようです。10年間の伸び率ですからそれなりの重みがありますが、生産性そのものではなく、しかもこれは為替の影響をうけるのではないでしょうか?円安を続けた日本は、かなり不利な比較をされていることにならないでしょうか?為替や非正規雇用の増加などの要因も大きいとは言え、海外からはこのように見えると理解すべきです。

だいぶ長くなりましたので、続きは来週の月曜日に掲載します。

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