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かんとこうブログ

2022.02.23

日塗工業況観測アンケート 2022年1月度調査結果

昨日日塗工の業況観測アンケート20221月分を受領しました。組合員の皆様へはすでにFAXでお知らせしていますが、今日はこの内容をご紹介します。この業況観測アンケートは、最も早期に報告される実際の売上データをもとにした需要動向調査結果であり、唯一需要分野別動向が示される貴重な調査結果です。

それでは早速過去の数値も含めて各分野の需要動向推移一覧表をご紹介します。

全体として前年比は106とまずまずの数字でしたが、昨年1月が第3波のため需要が低迷した影響で前々年比はわずかに100に届きませんでした。昨年1112月と2カ月連続で前年比、前々年比とも100を超えましたが、1月は惜しくも前々年比が届きませんでした。

分野別の前年比では、自動車を除きすべて前値比が12月を上回る結果となりました。ただし、これも前々年比について見ると建築外装以外は100に達せず、第6波の影響を考慮すれば、なかなか本格的な回復への道のりは険しいと思わざるをえません。

需要分野別の前年比と前々年比の推移について下図に示します。

通常の平時であれば、前年比の青線だけを見ていれば良いのですが、コロナ禍のような非常時には前年比だけでは変動が大きく平年時との比較指標としては十分ではありません。このため前年比と前々年比を対比する形で提示してきました。一応この前年比と前々年比の乖離減少は昨年末で一旦解消したかに見えましたが、この図からはまた新たな問題が見えてきます。自動車と船舶重防食の2021年の前々年比が100からかなり離れていることです。前々年比が100から離れるということは、2021年の当該分野の需要が平年とはかなり異なる状態にあったことを示しています。ということは、2022年において2021年の値をもとに前年比を出すとその値がまた平年時との比較からは乖離してしまう可能性があるということになります。とすれば2022年においても、前年比だけでは不十分で、前年比と前々年比 あるいは前年比と2019年比のような形でお知らせした方が良いのかとも思います。ただ、2019年も10月の消費税増税による10月以降の需要低迷がありますので、これにも検討が必要です。いずれにしても次回までに結論を出します。

 

最後にこれまで続けてきたリーマンショック時とコロナ禍との対比図です。

この図にどのような意味があるのかとご質問をいただきますが、もともとは、こうした経済に大打撃を与えるような出来事があるとそこからの復興はどのような感じになるのか過去の事例を調べたところ、リーマンショック時の回復経過がコロナ禍に最も似ているとわかり対比を続けています。リーマンショックは2008年~2010年頃までの出来事なので、あの時のことをまだ鮮明に記憶している塗料関係者も多くいらっしゃるのではないか、とすれば当時の会社としての対応が今回のコロナ対応の参考になるのではないかという思いで続けております。

 

ここまでのところ、動向はかなり似ていると思っています。ただ2020年に限って言えばリーマンショックの方がインパクトが大きかったと言えます。2021年は本来もっと順調に回復できたであろうところが、次々と現れる変異株と自動車の半導体不足などにより、特に2021年後半の回復がリーマンショックよりも遅れている。その遅れもここへきてほぼ追いついたものの、第6波の影響が心配される・・というようなまとめになるでしょうか?

リーマンショック時のデータはすでに入れてありますので、あとはフォローするだけです。大した手間ではありませんので、しばらくこれも続けていきます。

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