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かんとこうブログ

2025.09.30

7月よりは少し改善?・・8月の自動者生産台数

9月29日日系の自動車メーカーから8月の生産台数の発表がありました。トランプ関税発令以来、苦戦を強いられている日本の自動車メーカーですが、8月の生産台数については、台数そのものはお盆の休業のためかなり少ないながら、前年同月比でみると7月よりは少し改善の兆しが見える結果となりました。とは言え、前年同月比が100を超えたのは、国内生産では、トヨタ、マツダ、ダイハツの3社、世界生産ではトヨタ、日産の2社に過ぎません。

まずは、8月の生産台数の前年同月比および前々年同月比のグラフからご覧ください。

前々年同月比では、昨年8月の前年同月比がすべて100%を下回ったことも大きく影響し、今年の前々年同月比はすべて100%以下となりました。

さらに生産台数でみると、毎年8月は国内生台数がお盆の休業のために減少することもあり、今年の8月も前月に比べると大きく減少しました。過去6年間の月平均台数と比較すると軒並み過去6年のすべての月平均生産台数を下回っている会社が多く、生産台数そのものは決して多くはありませんでした。

ただし、こうした生産台数の少なさはあくまで季節要因の影響が小さくないことも各社の生産台数の推移からも見て取れます。

トヨタ、日産、ホンダの3社の生産台数推移ですが、3社とも国内生産では、今回だけでなく、2023年、2024年とも8月は台数が落ち込んでいます(図中の赤い△)。ただし、3社とも世界生産に対する国内生産の比率が小さいため世界生産のグラフでは8月の落ち込みはさほど明確ではありません(図中の青い△)。この3社の中では日産の台数減少が続いていることが最も気にかかります。

スバル、マツダ、三菱の3社は、上の3社とは少し傾向が異なります。今年だけでなく、2023年、2024年も8月が他の月に比べて落ち込んでいるのは同じですが、世界生産(国内生産と海外生産)における国内生産の比率が高いため、国内生産の影響が世界生産にも現れ、毎年世界生産の8月も落ち込んでいます(下段の図中赤い△)。

この3社の中では、マツダと三菱の生産台数がここしばらく減少傾向であることが気になります。

ダイハツは、昨年初頭に生産が停止していたことの影響が大きく、8月の落ち込みが他社に比べ明確ではありません。またスズキの世界生産では、やはり海外生産の比率が高いために8月の落ち込みは見られません。

この2社では、ダイハツの回復ぶりがそう順調そうに見えないところが気になります。最後は前年同月比の星取表です。ここまで見ていただいたように単純な生産台数だけでは多寡は測れません。やはり季節要因がありますので、前年同月比も重要な要素です。

前年同月比だけで見れば国内生産は7月の1勝7敗から3勝5敗へ、世界生産は7月の1勝7敗から2勝6敗へと少しずつ星をもどしたため、表題を「7月よりも少し改善?」とした次第です。これがこのまま改善に向かうのかまだ予断を許しません。

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