かんとこうブログ
2026.06.10
まもなく確報ですが、その前に速報からの価格情報
経産省4月度確報が12日に発表になります。これまで、ホルムズ海峡封鎖以降3月、4月のナフサや石化製品、塗料などの輸入、生産、出荷数量など数量に関する情報を中心にご紹介してきましたが、今日は4月度の速報から、単価情報をご紹介したいと思います。
塗料の生産、出荷、在庫数量については、5月29日に一度ご紹介しており、概要は以下の通りです。速報では溶剤系塗料と水系塗料しかわかりませんが、それでも塗料の多くを占める溶剤系、水系の数量動向から、3月、4月とも生産数量、出荷数量とも前年同月比を超え、在庫数量は前同月から減少したことをご紹介しました。

しかし、これらの数値は、価格に関しては何の情報ももたらしておりませんので、今日3月、4月の単価についてご紹介したいと思います。3月の単価については以前に一度、「前月と比べ大きな変動はなかった」とご紹介していますが、4月についても大きな変化は認められませんでした。多くの塗料メーカーが4月以降の出荷について値上げを発表していたことを思うと、少し意外な感じもしますが、実際には以下のグラフが示すように大きな値上がりは船底塗料を除き見られていません。


船底塗料の場合には、主要成分である亜酸化銅の価格が銅地金の高騰により上昇したことが単価上昇をもたらしており、今回のイラン情勢不安どはとは直接関係がありません。それ以外ではエポキシ樹脂塗料がの単価が上昇傾向ですが、これも3月、4月に特有なものではないことから、イラン情勢不安による価格高騰は、少なくとも製造者からの出荷分においては、まだ顕在化していないようです。
一方、溶剤、塗料原料については、品目数が少ないもののBTXについてすでに価格上昇が認められます。塗料関係でもトルエン、キシレンについてはナフサ連動価格が適用されているケースが多いことが知られていますので、素早い値動きになっています。一方、エチレングリコ―ル、カーボンブラック、メタクリル酸エステル(モノマー)については、トルエン、キシレンほどの上昇にはなっていないようです。

以上から、塗料の価格の上昇が本格的に顕在化するのは5月以降になるものと推定されます。