かんとこうブログ
2021.05.19
2020年度のGDPが発表されました
昨日2020年度(2020年4月~2021年3月)のGDPが発表されました。ニュース等ですでに御存知かと思いますが、今日は、1994年以降の推移についてご紹介したいと思います。GDPにはいくつかの切分け方がありますが、今日ご紹介するのは支出側です。名目は、実際に支出された金額の合計数値であり、実質は名目から物価の変動を差し引いたものと説明されています。それでは、GDP(支出側)の推移(名目、実質)です。
赤棒が2020年度です。2019年度に比べて大きく落ち込んでいます。実質で-4.6%となりリーマンショックを超える数値であり、比較可能な1995年以降では最大の下落と報じられています。前年比%の推移をご覧ください。
ただし、リーマンショック時は、2008年、2009年と2年続けて下落しており、さらにその後も3年ほどは、リーマンショック以前に比べ低迷が続いていますので、単年度で結論づけるには時期尚早です。
次にこの支出側で半分以上を占める民間消費についてみます。実質GDPの2020年度の下落幅は25兆円でしたが、そのうち18兆円が民間消費支出でした。民間消費の下落はー6%にも達し、2020年度のGDPの下落において大きな要因となっています。
リーマンショック時における民間消費の下落は-2%程度であり、今回のこれほど大きな下落は未曾有のものであることがよくわかります。
今回の発表では、2021年1-3月の四半期についても発表されており、第3波~緊急事態宣言の発出を受けて再びマイナスに転じています。
2020年度第1四半期に比べれば下落幅は大きくはありませんが、4-6月も感染が全国的に拡大しており、一刻も早い感染収束が望まれる状況であることに変わりありません。