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かんとこうブログ

2022.10.07

トヨタの工場CO2対策・・Paint &Coatings Journal紙面より

 Paint &Coatings Journal9月28日発行の第3457号に、旭サナック 第135回ユーザー技術教室におけるトヨタ自動車元町工場総組立部技術員室主幹 那須礼学氏の講演内容とされる記事がありました。大変興味をもちましたので、記事を熟読し、記事の内容を引用しながら編集させていただきました。さすがトヨタという点が多くありましたが、塗料業界として気になる点もありましたので、その内容についてご紹介させていただきます。

第一面に書かれた内容を自分なりに整理して並べ直すと下図のようになりました。

2050年にカーボンニュートラルという国の約束を前倒しして2035年には工場から排出されるCO2をゼロにするという方針も立派なら、自力で再エネ導入を実施し、欧州、南米は再エネ切替完了、国内は敷地内に風力発電装置を設置というのも立派です。

また水素の利用について、さまざまに実証実験を実施していることもさすがだと思います。こうした新しい技術の採用とは別に日常の改善とものづくりの革新に取り組んでいるのもトヨタらしくもありそれぞれに着実に取り組みを進めていることがわかりました。

従って2035年CO2排出ゼロの取り組み自体にはただただ感心するだけで恐れ入るしかないのですが、塗料製造業としては気になることが2か所ほどありました。一つ目は何と言っても工場全体のCO2排出量の約3割が塗装工程によるものだということ、もう一つは最終的に塗装という加飾方法でCO2排出ゼロを達成できるのかということです。

一つ目については、現在の自動車製造ラインに占める長さの割合からもそんなものかあるいはそれ以上かとも予想していましたが、全工程の中で最多というのは厳しい現実を改めて知らされた気がしました。今後あらゆる形でCO2排出削減を求められることになろうかと思います。

二つ目については、2035年工場CO2排出ゼロとなった場合に、塗装ブースや乾燥炉のエネルギーは再生エネルギーで賄うとしても、残る課題として塗料から塗装時に放出されるVOCの処理はどうなるのかということです。現在行われているように塗装~塗膜形成時に発生するVOCを捕集し燃焼してCO2として排出することがそのまま許されるとは思えません。かといって塗料中のVOCを完全にゼロにするというのは極めて難しいことだと思われます。捕集して回収し再利用というようなプロセスが設定できればゼロCO2となるのですが・・

やはり2050年カーボンニュートラルは塗料業界にとって重たい宿題です。

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