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かんとこうブログ

2022.11.20

数量・金額とも前年同月比100%超えですが・・10月の業況観測アンケート

先週金曜日に日塗工より10月度業況観測アンケートの結果を受領いたしました。組合員の皆様にはFAXでお知らせをしているところですが、ブログでもその概要をご紹介したいと思います。

昨年9月以降の各分野別前年同月比(金額)の一覧表を下に示します。

10月は全分野とも前年同月比(金額)が100を超えました。また前々年同月比(金額)も100を超えました。さらに言えば、前年同月比(数量)も100を超えましたので、数字の上ではまずまず順調と言えるわけですが、実際のところは、数量は下図に示す通り、コロナ禍の落ち込みから回復できておらず(下の上図)、直近12カ月の移動平均の推移でも10月はわずかに上向いたにすぎません。2022年において前年同月比(金額)の100%超えが続いている理由は、ひとつには原材料高騰による製品価格の値上げ、もうひとつには前年である2021年が全般的に低調であったことによるものであり、数量的にはコロナ前には全く戻っていないという状態に変わりありません。

業況観測アンケートの結果には、各需要分野別の前年同月比(金額)の推移(下図)が載っていますが、これはあくまで前年同月比の推移ですので、金額そのものではありません。ややもするとこの図が金額そのものを意味しているかの如く錯覚をしがちなので注意が必要です。前年同月比=金額の増減となるのは、あくまで毎年の需要がほぼ一定している場合に限ってのことです。

それではこうした需要分野別の金額の推移を知る手段がないのかと言えば、それには日塗工が毎年行っている塗料製造業業務実態調査の結果を待たなければならないということになりますので、今年度の結果については今から1年先まで待たなければならないことになります。

そこで何とか方法はないものかと、2014年の各月を100として、毎年の同じ月の前年同月比を掛けて累積した数値をプロットしているのですが、以前からご紹介しているように、月ごとの差があまりに大きく一定の傾向が見えません。例として8月、9月、10月の累積値の推移を示しますが、これでわかることは2022年の各月の販売金額は2014年の各月に比べて自動車用以外は減少している可能性が高いということくらいです。破線で表した全体の前年同月比の累積値を見るのが一番わかりやすいのですが、2015年以降100(=2014年の水準)を超えているケースはほぼありません。

あまり意味のないグラフしかお見せできないことが残念です。

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