お電話でのお問合せはこちら
TEL:03-3443-4011

かんとこうブログ

2023.02.01

2022年12月の自動車生産台数

1月30日に国内自動車メーカー各社から2022年12月の生産台数と1月~12月の累積生産台数が発表されました。今日はそのうち12月の生産台数についてご紹介したいと思います。1月~12月の累積生産台数については明日ご紹介します。

まず12月の前年比、前々年比ですが下図のようになりました。前年比については国内生産で前年を上回ったのがスバルと三菱、スズキ、世界生産ではスバルだけが前年比を上回りました(トヨタとダイハツは100%)。また前々年比については、前年比と似たような傾向ですが、全般に前年比よりも数値が低くなっています。

つまり前年比を見ても前々年比をみても、はたして2022年の12月が良かったのか悪かったのか各社毎の事情も反映されており簡単にはわからないという状態にあります。このよくわからない理由はコロナ禍以降の不安定な部品供給状況にあると思われます。いつもご紹介している各社の生産台数の推移ですが、ちょうど2022年12月で3年分が表示されていますので、それを見ていただきたいと思います。

個々には動向についてコメントできませんが、各社ともコロナの始まった2020年だけでなくこの3年間連続して激しい頻度で生産台数が増減していることはお分かりいただけるかと思います。このように激しく変化する状況の中では、平時の指標である前年比は適切な指標足り得ないのではないかという疑問が払しょくできません。

この12月の各社生産台数をより客観的に評価するため、過去3年の月平均生産台数と比較してみました。(下図)

この図で比較すべきことは2つあります。ひとつはこの12月の生産台数がコロナ前の2019年と比較してどうか?ということ、もう一つはコロナ以降の2020年、2021年の月平均と比較してどうか?ということです。

2019年の月平均台数と比べて12月の生産台数が上回っているのは国内生産ではスバルとスズキのみでダイハツが肉薄しています。世界生産では1社もありませんでした。一方で、2020年、2021年の両方の月平均と比較して12月の生産台数が上回っていたのは国内生産では、日産、スバル、マツダ、三菱、ダイハツ、スズキの5社、両年を下回ったのはトヨタ1社でした。世界生産ではスバル、ダイハツ、スズキの3社が2020年、2021年の両方の月平均を上回りました。一方で、日産とホンダは逆に両方の月平均を下回りました。

以上から12月生産台数を評価すれば、全体にまだ部品供給などによる生産の停滞から抜け切れておらず、その中でスバル、ダイハツ、スズキが好調、その一方でトヨタは国内で、日産とホンダは海外でそれぞれ苦戦ということになるのではないかと思います。これはあくまで12月単月の結果です。より重要と思われる2022年1月から12月の累積生産台数については明日にご紹介します。

コメント

コメントフォーム

To top