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かんとこうブログ

2023.02.17

経産省確報に見る塗料種別単価推移(2022年12月時点)

2月14日に日塗工から経産省の確報を受領しました。経産省の確報では、塗料の種類別に出荷数量と出荷金額が掲載されていますので、そこからその種類の平均単価を計算できます。本ブログでは毎月の単価の推移をご紹介してきました。今月は2022年12月度までの単価推移をご紹介します。12月は11月の指数からみて大きな動きはありませんでした。指数は2021年1月の単価を100として計算しています。いつもの順番でご紹介します。

アミノアルキド塗料はほぼ直線的に価格が上昇しています。この背景にはメラミン樹脂の供給状況が関係しているかもしれません。アクリル樹脂焼付は微増、アクリル樹脂常乾は微減、エポキシは横ばい~微増でした。

いずれも大きな動きはなく、ウレタン樹脂塗料、溶剤系塗料合計、水系塗料合計が微増、エマルション塗料が微減となりました。

粉体塗料、その他塗料が微増、路面標示塗料、シンナー類が微減となりました。続いて原油、石油製品です。

原油ならびに石油製品のピークは2022年5月ごろがピークであったように見えますが、その後も元に戻ったわけではなく高い水準に留まっています。すくなくとも塗料よりは高く、シンナーよりもさえ高い水準です。

指数の変化を3つの期間で計算しました。一番上が2022年11月~12月の変化、中段が2022年6月~12月の変化、下段が2021年12月~2022年12月の変化です。プラスは指数の増加、マイナスは減少を表します。

直近の一月では指数が増加した塗料種が多くありました。6月からの半年ではエマルション塗料と粉体塗料を除き指数は増加しており、指数の増加幅は5前後が多いようです。2021年12月からの1年間ではアクリル樹脂塗料焼付以外すべての塗料で指数は増加しており、その変化幅は10前後が多くなっています。アクリル樹脂塗料焼付は各月で変動幅が異常に大きく、その統計の精度に若干の疑問を持っております。単にイレギュラーとして扱ってよいのではないかと考えます。

先日発表された上場塗料会社の第3四半期決算では、概して増収減益傾向でした。まだ原材料の価格高騰分を製品価格に転嫁しきれていない可能性があると診ております。

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