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かんとこうブログ

2023.02.28

春一番はもう吹いたか? 春二番はあるのか?

梅の花の便りも届き。そろそろ桜の開花予想が気になる頃になりましたが、同時に今は「春一番」の季節でもあります。キャンデースの歌のおかげもあり、日本人で知らない人はいないという位に有名な言葉になりましたが、正確に「春一番」を説明しようとするとちょっと紙面を要しそうです。今日はこの「春一番」について書きます。まずは、「春一番」の定義を気象庁の気象用語のサイト(下記URL)で調べてみました。

https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/kaze.html 

気象用語の解説ではごく簡単に以下のように説明されていました。

冬から春への移行期に、初めて吹く暖かい南よりの強い風。気象庁では立春から春分までの間に、広い範囲(地方予報区くらい)で初めて吹く、暖かく(やや)強い南よりの風としている。

しかしながら、これは少し正確さに欠けるという感を否めません。まず第一に「春一番」は全国すべてで観測されているわけではありません。沖縄と北海道では観測の対象になっていません。第二に「春一番」の定義は、各地区の気象台によって異なっており、ある地方では「春一番」であっても他の地方では「春一番」とは認められないこともありえるからです。

   

因みに関東における「春一番」とは以下の条件であるとされています。

   

https://ja.wikipedia.org/wiki/春一番 

   

 

   

「春一番」に認定されるためには、上の3つの条件を満たす必要があります。1番目の条件である時期については、立春から春分までですから、今年であれば2月4日から3月21日までの間で観測されることが必要です。二番目の「日本海に低気圧があること」については、春一番が「強く吹く暖かい南よりの風」であることを考えれば、そうした風が吹く条件としては当然です。そしてその風の強さが風速8M/秒以上であることが満たされれば「春一番」と認定されるわけです。

   

さて、「春一番」の定義はわかりましたが、「春一番」の起源はどんなことだったのでしょうか?ネットでは以下の内容の記載が複数見つかりました。

    

    

なんと「春一番」の起源は、漁船の遭難だったようです。今から164年前の出来事で、その遭難以来「春一番」と呼ばれているそうです。「春一番」と聞くと春に因んだ明るいできごとを想像しますが、実際は多くの人が亡くなられた遭難事事故が始まりとなっているとは知りませんでした。

このサイトのおかげで、表題の「春二番」はあるのか?の答えも判りました。「春二番」どころか「春四番」まで春の季語として認められているそうです。ただし、「春二番」以降は気象台の観測対象ではないとのこと。

それでは実際に「春一番」が記録されたのは何日頃が多いのでしょうか? 下表は関東地方と大阪地方で実際に「春一番」が記録された日を示したものです。

結構ばらついており、特に多く観測された日というものがありません。また大阪地方では観測されない年が34年間中16回もありますので、大阪では約2年に1年「春一番」の観測がされないことになっています。

  

最後に今年の「春一番」はというと、西日本ではすでに2月19日に「春一番」が観測されています。実はこの2月19日には、関東地方ももう少しで「春一番」認定となりそうだったのですが、わずかに及ばす認定されませんでした。その状況をウエザーニュースのサイトから引用します。

   

   

南関東の神奈川や千葉など沿岸地域では、20M/秒を超える風が吹いたようですが、東京以北では風がそこまで強く吹かず「春一番」と認定されなかったということのようです。

  

上表の記録では関東地方の「春一番」で最も遅かったのは3月18日です。今年もこのくらい遅いと桜の開花に先をこされそうです。

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