お電話でのお問合せはこちら
TEL:03-3443-4011

かんとこうブログ

2023.03.02

桜の開花予想2023

毎年この季節になると桜の開花予想について書いております。今日は塗料関係の話題もないので桜の開花予想について書くことにします。とは言え毎年同じことを書くのも芸がないので今日はプロの方々が行っている桜の開花予想についてご紹介することにします。

   

西伊豆松崎町の桜(2021年3月27日撮影)

以前からご紹介しているようにネットで簡単に調べられる範囲で紹介されている開花予想式は以下の4種類でした。

21日を基準日とし日平均気温の合計が400を超えた日 
24日を基準日とし日平均気温の合計が360を超えた日
21日を基準日とし日最高気温の合計が600を超えた日
魔法式exp(Ea*(T-Ts))/(R*T*Ts)の合計が23.8を超えた日 (Ea70R8.314Ts15 

昨年もこれら4本の式を使って、東京の開花時期の10日前位に予想し、開花が過ぎてから検証していました。ただ、世の中にはプロの気象関係者が予想を行っていますので、今年は彼らがどんな方法で予測しているのかを判る範囲でご紹介したいと思います。調べてみると本当にたくさんの開花予想がネットで見つかりますが、今回はウエザーニュース、日本気象協会、日本気象株式会社の3団体の予想をご紹介したいと思います。3団体とも日本各地の予想を載せていましたので一覧表にしてみました。

   

     

さすがにプロの気象関係者の予想なので、おおよそ一定の範囲に収斂しているようです。桜の開花予想においては、二つの大きな要素があります。それは休眠打破とその後の成長です。この二つの要素をどう見積もるかで開花予想時期が変わってくるのですが、上の表の最下段にそれぞれの団体の見方を書いておきました。3月の気温については一様に高めとみていますが、休眠打破の時期については順調と遅れ気味と判断が分かれているようです。この説明だけではわかりにくいのでもう少し詳しく説明します。なお今日の記事は以下の3つのサイトから引用させてもらっています。

   

https://n-kishou.com/corp/news-contents/sakura/ 

https://tenki.jp/feature/2021/02/03/68.html 

https://weathernews.jp/sakura/news/kaikaforecast/ 

   

下図はウエザーニュースのサイトからお借りした桜の開花プロセスと気温の関係を示した図です。これだけではわかりにくいところもあると思いますので、日本気象株式会社から開花プロセスの説明文をお借りしました。

   

   

要約すると、桜の花となる花芽は前年の夏に形成されますが、そのまま成長せずに気温の低下とともに休眠に入ります。そして冬の低温状態が一定期間続くと立春の頃に目覚めます。これを休眠打破といい、暖冬の場合には休眠打破は遅れることがあります。休眠打破のあと成長してつぼみが膨らみ開花となるわけですが、休眠打破以降は気温が高い方が成長が早く開花が早まります。これが桜の開花プロセスです。

この開花プロセスから考えれば、ポイントである休眠打破の時期とその後の成長期における気温の高低が開花予想の要点であることは容易に想像されると思います。それでは、気象のプロはどうやってそれを予想しているのでしょうか?

日本気象協会と日本気象株式会社のサイトに開花予測の手法についての説明がありましたのでそれを引用します。

   

   

表現方法は違いますが、いずれも秋から冬にかけての気温観測値と開花までの気温予測値をベースに、過去のデータや実際の桜の状況観測などを踏まえ、独自の予測式で開花予想を行っているようです。独自の予測式の内容まではさすがにわかりませんが、長年のデータ蓄積による式が伝承されているものと想像されます。

   

翻って冒頭ご紹介した4つの予測式ですが、4番目の魔法の開花予測式以外は、休眠打破の時期を固定しています、それと比較するとさすがにプロの予測は、秋以降の気温の影響をしっかりと考慮しているところはさすがだと思います。

早ければあと二週間あまりで東京では開花となります。プロの開花予想はこの後も定期的に更新され精度を上げていくようですので、フォローしてみたいと思います。

コメント

コメントフォーム

To top