かんとこうブログ
2023.03.17
経産省確報2023年1月の塗料種別単価は全般的に上昇
昨日日塗工から2023年1月度の経産省確報を受領しました。先月までの半年ほどは、指数の上昇と下降が塗料種ごとに入り混じる状況でしたが、2023年1月は粉体塗料を除き全塗料種の単価指数(2021年1月=100)が上昇しました。これがこの先も続くのかどうかは不明ですが、いずれにせよ継続して注視する必要があります。
例月のように4種類ずつ単価指数の推移を示します。図中の数字は2023年1月の指数を示しています。
いずれも単価指数が先月に比べ上昇していますが、アクリル樹脂塗料(常乾)がこの中では最も大きな上昇(4.4)でした。
これらの中での先月からの上昇では水系塗料の4.9が最も大きな上昇でした。
全塗料種の中で最も単価指数の大きなシンナー類ですが、先月から再び上昇し140を超えました。次に参考数値として原油、ナフサ、石油製品の単価指数を示します。
ナフサはこのところ下がり続けています。ガソリンと灯油は揮発油税を除いた金額で計算しています、ガソリン灯油の単価指数が低く抑えられているのは政府の補助金によるところが大きいものと思われます。ナフサの単価変動に比べると塗料類の中でも最も単価指数の上昇幅が大きいシンナー類でも非常に抑制されていることがわかります。
最後に単価指数の推移について、①直近の1月②直近の1年間③直近の半年間 の単価指数の変化量を示します。
こうして眺めてみると塗料全体としては、直近の1年間では10%前後、直近の半年間では5%前後の上昇となっています。為替もひところの円安から見ればだいぶ戻ってきていますので、原油やナフサの価格は落ち着いてきていることは明らかです。ここへきての塗料の単価指数の上昇については、ここまで十分に転嫁しきれていない分を吸収しきれずに値上がなされているとも考えられるのではないでしょうか?