かんとこうブログ
2023.07.21
ブダペストへの道 その3
世界陸上のエントリーランキングの有効期間の残りが10日を切りました。まもなく出場選手が決定します。前回ご紹介した時から、アジア選手権大会(7月12日~16日:バンコク)が開催され好成績を収めた日本人選手も多く、ターゲットナンバー以内のランキング順位の選手数が増えたように思います。(ランキングは7月20日現在)
ランキング表の見方については、下図の通りですが、細かい説明はこれまでのブダペストへの道、その1その2を参照ください。
https://kantoko.com/blog/2023/07/90393/
今週のポイントはとにかく「ランキング順位がターゲットナンバー以内にある、すなわちRK欄に数字が入っている出場圏内の選手がどれだけ増えたか?」という点に尽きます。
それでは男子トラックからご紹介します。
名前の下地が青くなっている選手は先週からランキングが上がった選手です。男子短距離陣はそろってアジア選手権で金メダルを獲得し順位を上げました。100Mの柳田、200Mの鵜沢、400Mの佐藤拳太郎の金メダリスト達だけでなく、出場した100Mの坂井、200Mの上山、400Mの佐藤風雅も揃って順位を上げています。
短距離以外では5000Mの金銀メダリスト遠藤、塩尻もランキングを上げました。アジア選手権は地域の大会なので優勝するとアジアチャンピオンの称号が与えられポイントが付与されますので、この時期の優勝には価値があります。それ以外では目立った変化がありませんが、ターゲットナンバー圏内と言う意味では、400MHの黒川が陥落し、3000MSCの砂田が圏内に滑り込みました。4X100MRはこれからのロンドンでのダイヤモンドリーグに期待です。
続いて男子のフィールドと混成、ロード競技です。
走高跳では瀬古に代わりアジア選手権で入賞した長谷川が、棒高跳でもアジア選手権に出場した柄澤がそれぞれ圏内に入りました。走幅跳、三段跳も同様に城山、池端がアジア選手権の成績で圏内に入っています。
投擲ではやり投のディーン元気がアジア選手権金メダルのおかげで順位を一つ上げています。混成、ロード競技は変化がありませんでした。
続いて女子のトラックです。
女子短距離陣もアジア選手権に出場しそれぞれ順位をあげている選手が多いのでですが、残念ながら圏内には届いていません。1500M、5000Mではそれぞれ優勝した田中と山本が順位をあげましたが、もともと圏内でしたので出場可能数が増えたわけではありません。むしろ5000Mの廣中が圏内から落ちてしまいました。ハードル陣では100MHでアジア選手権に出場した寺田と青木が順位を維持しましたが、寺田の圏内入りはなりませんでした。400MHでは銀銅を取った宇都宮、山本が圏内に復活しました。
続いて女子フィールドです。
走高跳、棒高跳ではそれぞれアジア選手権出場選手が順位をあげましたが、圏内に届きません。走幅跳では日本新記録で金メダルを獲得した秦が大躍進して標準記録を突破しランキングでトップ10入りしました。三段跳でもアジア選手権で好成績を収めた森本、高島が圏内を維持しています。
投擲では、欧州で日本新記録を出したやり投の北口がランキング3位に進出しましたが、それ以外の投擲と混成は順位を上げた選手も多いのですが、圏内には届いていません。またロード競技は変化がありません。
現時点で出場権を得られる可能性がある選手についてまとめてみました。(下表)現時点で締め切るとすればこの表の選手達に出場権が与えられることになります。ただし、まだ記録の有効期間は今月いっぱいありますのでターゲットナンバーに近い順位の選手は油断ができません。しばらくランキングのウオッチを継続したいと思っています。