かんとこうブログ
2024.07.12
今年の7月は異常に暑い!のか?
7月に入り暑い日が続いています。記憶をたどるとかつて猛烈な暑さは梅雨明けからお盆のころまでであったようですが、今はすでに6月の後半から猛暑日が続出するようになってきました。中でも今年は特に暑い日が多いように思います。そこで今年はどの位暑いのか?そして電力の使用量はどうなっているのか?調べてみました。データの引用元は、気温については気象庁の過去の天気のコーナーから東京気象台の日毎最高気温を、電力使用量については東京電力のでんき予報コーナーから管内の日毎最大電力使用量のデータを引用させていただきました。
最初は7月の気温です。日毎最高気温とその平均値について過去4年間と比較して示します。
左図では、今年の日毎最高気温が過去四年に比べて高めに推移していること、右図ではその平均気温が2022年から一段と高くなっておりその中でも今年が最も高いことがわかります。やはりことしの7月は今までのところ暑いのです。
次に最大電力使用量の同様に調べてみました。
気温とほぼ同じ結果でした。最電力使用量は過去四年に比べて高めに推移し、その平均値も最も高いという結果です。やはり気温が高くなると電力の使用量が多くなるのです。ですが、電力使用量を左右する要因はこれだけではありません。
左図は7月1日~10日までの最高気温と最大電力使用量を1枚のグラフに描いています。全体としてよく一致していますが、6日と7日の電力使用量が最高気温のわりには落ち込んでいます。この2日間は土曜と日曜です。週休2日制が広がり職場で使用する電力が大きく減少するためと考えられます。
もう少し範囲をひろげて6月1日から7月10日までの最高気温と最大電力使用量の散布図を描いたのが右図です。赤く囲ったデータは土曜日曜のものであり、全体の集団から遊離しているように見えます。そこで、平日と土日にわけて図を描いてみました。
平日、休日(土日)とも、データがきれいに近似線に集まりR2乗値も0.9を超えました。やはり最大電力使用量は最高気温に連動して動くようです。休日は平日よりも使用量が減りますので、供給能力としては平日の需要を満たせば大丈夫ということになります。これらの図の近似線からもっと温度が上がった場合の最大電力量をグラフにしてみました。
仮に40℃まで気温が上がった場合、平日では6015Mwh、休日で5869Mwhの電力が必要になるという予想になります。
実績をみると、2020年まで遡ってしらべたところ、7月8月の最大電力使用量は2022年8月2日の5930MWhでした。この時は東京で猛暑日が4日間連続しており、最高気温は35.9℃を記録しました。
一方この日の供給力は6442MWhであり、供給力の92%が使用されたことになります。今年の実績から計算した最高気温が35℃の時の予想最高電力量は約5000MWhにすぎませんが、条件次第では、予測値よりも上に振れることは充分に起こりえること考え備えるべきかとも思います。
一昨年姦しく言われた節電キャンペーンについて、今年はあまり耳にしません。ですので、供給能力はそれなりに整っているのかとも思いますので、節電の意識は持ちながらも、必要な時にはエアコンを活用して夏を乗り切りたいものです。