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かんとこうブログ

2025.04.17

全体としては微上昇・・経産省確報2月度からの原料価格情報

昨日は2月度経産省確報の塗料に関する価格情報をご紹介しましたが、今日は同じく経産省2月度確報から、塗料原料の価格動向についてご紹介します。

最初は樹脂原料です。図中の数字は出荷金額と出荷数量から計算した単価(円/Kg)で( )の数字は前月からの変動(円/Kg)です。

樹脂原料では大幅な変動はありませんが。スチレンモノマーとエピクロルヒドリンが3%以上のアップでした。なお先月のブロ記事の中で、グラフと数値でアクリル酸エステルとメタクリル酸エステルモノマーの数値が入れ替わっておりました。上のグラフでは訂正してあります。お詫びして訂正いたします。

次は有機溶剤です。

6品目中5品目がダウンとなりました。3%以上のダウンはキシレン、エチレングリコールエーテルで、3%以上のアップはメチルイソブチルケトンでした。メチルイソブチルケトンは図からわかるように定期的にアップとダウンを繰り返していますが、原因がよくわかりません。どなたかご存知の方がいればご教示ください。

次は顔料です。

こちらは6品目中4品目がアップしました。3%以上の変動は、ダウンが酸化亜鉛と酸化チタン、アップはフタロシアニン顔料です。フタロシアニン顔料はこのところ頻繁にアップとダウンを繰り返しています。生産数量がさほど多くないことも原因のひとつとは思われますが、具体的な要因は不明です。

最後に樹脂です。

樹脂については価格変動が小幅であり、3%以上の変動はありませんでした。全体では前月から価格ダウンが10品目、アップが12品目となりました。

3%以上価格が変動したものについて、出荷数量と出荷金額の推移を示します。

まず価格がダウンした4品目です。

この4品目の中でスチレンモノマーは当初(2021年1月)以降一貫して数量の減少が続いておりその割には金額が減少していないため、継続して価格上昇が続いている推定できます。その他の3原料についても、比較的数量と金額の乖離が少ないものの、やはり傾向としては数量から金額が上方に離れる傾向にあり長期的には価格アップの傾向にあるものと思われます。

次に価格がアップした4品目です。

この4品目とも出荷数量が減少していく中で、数量と金額の乖離が進んできており、このままでは価格の上昇が続いてしまうことが懸念されます。大変残念ですが、追跡調査している23品目の塗料原料のほとんどが、数量の減少と数量と金額の乖離が進むという状態にあり、今後の入手困難と価格高騰が心配される状況です。

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