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かんとこうブログ

2026.08.05

モネ没後100年・・日本にあるモネの作品

今年はモネの没後100年にあたります。このため日本でもモネの特別展示が行われています。生憎見逃してしまいましたが、東京のアーチゾン美術館では、オルセー美術から、モネの作品41点を含む90点をはじめ国内の所蔵品46点を加えて盛大にモネの特集を行っていました。日本初公開という作品が多かったので残念です。(5月27日で終了)ということで、今日はモネの作品について調べたことをご紹介したいと思います。

一方、先週行った箱根のポーラ美術館では、モネの作品を19点(国内最多)所蔵しており、その19点をすべて展示して、現在『あたらしい目ーモネと21世紀のアート』を行っています。こちらは来年3月までの長期間展示となります。

特別展示のリーフレットによれば、同時代の画家セザンヌはモネを「鋭敏な目を持つ」と評していたそうです。この展示の趣旨は、「モネがその鋭敏な目により描いた風景画を、同様に鋭敏な目を持つ現代の芸術家の作品と対比することで、人がものを『みることを問い直し、モネの作品に新たな地平を拓く」ことだそうです。

ところで、この表を眺めて最初の気づくのは、『睡蓮』および『睡蓮~』の多さです。107点中24点ありました。モネが非常に多作な画家であり、生涯で2000点から2500点の作品を残したと言われていますが、そのうち250点が『睡蓮』シリーズだそうです。

この睡蓮シリーズは「アートおへんろ」(下記接続先)によると、日本には26点の『睡蓮』作品があるとされています。上表と照合してみると上表の最初の山形美術館で展示されている吉野石膏美術振興財団の所蔵品の中に一点、さらには現在閉館したDIC川村記念美術館の所蔵品に『睡蓮』シリーズが一点あることが判りました。これで26点になりますが、他にも非公開の個人所有があるかもしれません。

日本で見られるモネの《睡蓮》全26点まとめ|全国の美術館と作品解説

表を眺めていて次に気になったのは地名です。上表中で色付けしたのは複数回でてくるものであり、それぞれモネの生活史に関連しており、時代が特定できるようです。ギャラリーアオキさんのサイトにある年表をお借りして、地名中心で作成し直してみました。地名により描かれた年代がおおよそ特定できそうな感じです。

晩年を過ごしたジヴェルニーでは、川の水を引き庭園を築き、睡蓮の絵を連作しました。鋭敏なモネの目には、同じ場所の同じ風景でも、時間の移ろいとともに一瞬、一瞬でまるで違ったものに見えたのに違いありません。

気になってこれらの地名の位置をフランスの地図に書き込んでみました。印象としてはべリールを(ベル=イル=アン=メール島)除き意外と狭い地域、パリからセーヌ河に沿ってノルマンジーの海岸までに集中していると思いましたが、当時の交通事情を考えれば当然かもしれません。またパリで生まれ幼少のころはルアーブルに住んでいたそうですので、居を構えたり静養に行く場所が、パリとノルマンジーの間になるのも自然かもしれません。

最後にもうひとつ聞き覚えのある地名を発見してうれしくなりました。それは、ポーラ美術館が所蔵している『グランド・ジャット島』です。点描画で有名なジョルジュ・P・スーラが描いた『グランド・ジャット島の日曜日の午後』の地名と同じなのです。ところがこの2点、絵からうける印象は全く異なっています。

右のスーラの絵は、点描画の代表作として美術の教科書でおなじみですが、華やかで長閑な日曜日の午後の雰囲気が伝わってきます。一方、左のモネの絵はそうした華やかさも長閑さもありません。

このグランドジャット島はパリ西部のセーヌ川に浮かぶ中州であり、当時の19世紀後半は舟遊びなどの行楽地でした。モネの絵にはそうした島の風景の向こうに工場と煙突が描かれており、そこから立ち上る煙が雲と一体化し、全体の印象を暗くしているように感じます。鋭敏なモネにとって、この島は単なる行楽地ではなくなり産業化の影響を感じさせる場所になっていたのかもしれません。素人が勝手な印象を堂々と書いてしまいました。ご寛恕ください。

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