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かんとこうブログ

2026.09.29

Gender Gap Report2026・・女性首相誕生でもスコアは大幅前進せず

昨日は日本の現状についてご紹介しました。今日は日本のスコアについて、詳細にご紹介したいと思います。

このGende Gap指数は、四つのカテゴリーに分かれていますが、実質的に二つのカテゴリーのスコアで差がついています。すなわち、「就学」および「健康・寿命」については、多くの国のスコアが1.0の満点に近く、数値的に大きな差はありません。従ってスコアと順位がともに低い「経済的参画・機会」と「政治的権限」の改善が、このGender Gap 指数を改善するポイントになります。

総合評価スコアは、これら4つのカテゴリーの単純平均で計算されますので、スコアを挙げたいのであれば、スコアが極めて低い「政治的権限」を改善するのが最も早いことになります。この「政治的権限」は下表に示す3つの構成要素の平均点が採用されます。

国会における女性議員比率、大臣の女性比率、過去50周年の首相または大統領の任期比率の3項目です。今回日本は女性首相誕生でさぞかしスコアが向上したと思われたかもしれませんが、過去50年の女性首相の在任期間での評価ですので、このレポートの対象が2025年であることを考えれば極めて短く、わずかな改善の留まるのはしかたありません。一方女性議員、大臣の比率はあくまで現在のものだけが対象になりますので、この比率が上がれば速効性があります。

下図はこの「政治的権限」とその構成要素の2006年から現在に至るスコアの推移です。女性議員比率はほぼ単純に増加、女性首相比率はほぼゼロで推移していますので、最終的にこの「政治的権限」のスコアを左右してきた最大要因は女性大臣比率になります。事実「政治的権限」は「大臣における女性比率」に間違いなく連動しています。

女性議員比率は、これからも増加していくことと思われますので、19名の閣僚中、せめて5名の女性大臣が任命されればかなりあがるのではないかと思います。(今回の内閣改造でも2名の留任に留まりましたが・・)

もう一つ改善すべき分野の「経済的参画・機会」ですが、こちらはもう少し構成要素が多く、労働への参加比率、賃金の同等性、推定収入比、議員・高級官僚、会社役員等の同等性、技能職、技術職の同等性の5項目について下表に示したように評価されます。大きく差がついているのは賃金、収入、上位役職者比率です。特に議員、高級官僚、会社役員などへの登用はまだまだ少ないという評価になっています。

この「経済的参画・機会」についてもそれぞれの要素について、2006年以降の推移をグラフにしてみました。

この「経済的参画・機会」は要素も多いため簡単に関連づけられませんが、労働への参加比率と賃金の同等性においては明らかにコロナ禍の影響が認められます。特に賃金の同等性においては、今に至るまで格差拡大傾向にあるのは大変気になります。また、推定収入($換算購買力平価)と技術職種における同等性のグラフにおいては2015年と2016年の間に大きな段差が存在します。果たして統計の連続性が担保できているのか気になります。特に後者は統計調査自体に変化があったのではないかと危惧します。ただ、途中3年間の空白をはさんで、直近の2年のデータは2015までの延長性上にあるので少し安心しています。

この「経済的参画・機会」のスコア改善においては、他の要素が概ね右肩上がりであることから、やはり男女賃金の同等性を確保することが最も必要なことではないかと考えます。

「就学」および「健康寿命」についての2026年の評価は下表のようになります。

この2分野はほぼ満点に近く、改善の余地は少ないのですが、2006年以降の推移は下図のようになっています。健康・寿命で少しスコアが低下傾向であるのは気になります。

毎年、このGender Gap指数が発表されて、ニュースなどで紹介されていますが、せいぜい、「「就学」と「健康・寿命」を除いた2分野での改善が必要です」というような感じで終わっています。女性管理職比率や男女賃金較差についてはすでに義務化されていますが、その歩みは遅々として進みません。また女性議員比率については努力義務に留まっています。従ってGender Gap指数向上にむけて、政府ができる最も容易にかつ効果的なことは、女性大臣を増やすことではないでしょうか?

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