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かんとこうブログ

2023.11.29

HHCHについて・・純粋に化学的観点から

今世間を騒がせているHHCHについて気になっていました。それは、通常の大麻とどこが異なっているのか?というただ一点についてのみ気になっていて調べてみました。調べてみてこれは大変なことだと思いました。それは、類似化合物は際限なく生まれてきそうだということもありますが、こうした物質の関連サイトが数多く存在し、その多くはそれを使用する人向けのサイトであるからです。

ここでは、化学的観点から天然の大麻に含まれる成分と合成されたものが、構造的にどこがちがうかを説明するだけに留めたいと思います。

天然の大麻には数多くの物質が含まれているのですが、このうち主成分とされているのは、青枠で囲った3種類の化合物だとされているようです。このうちカンナビノール(CBN)に水素原子が4つ付加したものがテトラハイドロカンナビノール(THC)です。この呼称名はもともとのカンナビノールを基準として使用されているものであり、テトラハイドロカンナビヘキソールの方がより明確に構造を表していると思いますので以後略称をTHC(H)と表記します。

薬物検査でこのTHC(H)が検出されると規制対象物質と判定されます。赤枠で囲ったのはこのTHC(H)の類似物質であり、THC(H)とは以下のような関係にあります。

THC(H)にさらに水素を2原子を付加させたものが今回話題になっているHHCH(ヘキサハイドロカンナビヘキサノール)です。また、これらTHC(H)やHHCHに存在するヘキシル基(C6H13)をひとつ炭素の多いへプチル基(C7H15)で置き換えたものが、THCP(テトラハイドロカンナビホロール)とHHCP(ヘキサハイドロカンナビホロール)です。このように、赤枠の物質はTHC(H)にとても類似した物質なのです。

THC(H)とTHCP、HHCHとHHCPの違いはわずかに化合物中の一部であるアルキル基の炭素数がひとつ違うだけです。このようにわずかに構造が異なるだけで類似物質が数多く生まれてしまう一方で、規制する場合は、原則一物質ずつ構造を指定して規制しなければなりません。いわば鼬ごっこになるわけで、類似化合物を一挙に指定し規制することが検討されているということでした。

今回は特別に引用元を提示いたしません。ご了解ください。

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