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かんとこうブログ

2026.04.21

あと何年後にこの原料がなくなるか?を2021年~2026年までの出荷数量推移から計算してみました

昨日の続きです。昨日は石油依存を続ければ将来段々供給量が減少して困ることになりはしないか?と問題提起しましたが、それを踏まえて今日は実際の出荷数量から石油に関係の深い原料の将来動向を予測してみようということになりました。

当ブログでは、ウクライナ紛争以来毎月経産省から発表されている確報(生産動態統計調査)の中から、塗料の原材料となる23の物質について出荷数量と出荷金額を調べてご紹介しております。データとしては2021年1月から2026年2月までの5年2か月のデータがありますので、それを使ってこの先どうなりそうか予測をしてみようという、大胆にして無謀なことをやってみたいと思います。

原料23種のうち、ナフサ成分との関係が明確な溶剤と樹脂原料に限定して出荷数量の推移から将来を予測しようと思います。

12種類の原料とそれらの合成法から辿った出発物質となるナフサ成分の関係を示します。本当に見事に、溶剤も樹脂減量もエチレン、プロピレンを中心としたナフサ成分から合成されているようです。

毎月価格が3%変動した時に提示している各原料の出荷数量と出荷金額のグラフを全溶剤と全樹脂原料について示します。青線が出荷数量で、その一次近似式をフラフ内に記載してあります。R2乗値が低いことは百も承知ですが、試しに計算してみたという程度のことなのでご容赦ください。

溶剤は、出荷数量の一次近似式の傾きがすべてマイナスとなっています。逆に出荷金額はすべてプラスになっており、結果として価格が大きく上昇していることを示しています。

樹脂材料も出荷数量の一次近似式の傾きがエピクロルヒドリンも含めすべてマイナスであることは溶剤と同じですが、出荷金額については少し違っており、ビスフェノールAは数量と同様に減少、スチレンモノマー、エチレングリコ―ルは2021年と2026年ではほぼ差がありません。

ここでは数量だけに絞ってみていますので、数量の一次近似式から、この先何年たったら出荷数量がゼロになるかを計算してみました。結果を下表に示します。

この表の「あと何年」は2021年1月からの年数ですので、最も長いエピクロルヒドリンでも2049年にはゼロになる計算であり、最も短いビスフェノールAではちょうど今頃ゼロになる計算です。カーボンニュートラル2050を前に石油由来原料がすべてゼロになるというのは、好ましそうではありますが、ある意味ショックでもあります。

ビスフェノールAの場合は途中でデータの公開が途絶えてしまいました。おそらくデータ提供会社が2社以下になったものと考えています。ビスフェノールAとエピクロルヒドリンから合成されるエポキシ樹脂は防食塗料等に多くの量が使用されています。価格は高騰しましたが供給は続いていますので、おそらく自社製造のビスフェノールAを使用しエポキシ樹脂が合成がされているのかと思っています。

このように確報に現れる数値はあくまで出荷数量ですので、これでずべてを予想するなど初めから不可能ではありますが、それでもこうしてすべての石油由来原料の出荷数量が減少していることについては心穏やかではありません。これまでこうしてずっと継続的に数量が減少する理由がわかりませんでしたが、ひょっとするとその理由ば、昨日述べたガソリン需要減少に起因する国内での原油精製量の減少であるかもしれません。

いずれにせよこのまま減少が続ければ供給不足となり原料を取り合う事態になるでしょうし、また価格も高騰することでしょう。塗料そのものだけでなく原料についてもサステナブルであることを考えなければならない時代に来ているようです。

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