かんとこうブログ
2026.06.04
朗報!トルエン等、最大で例年の1.8倍の大幅拡大実施を総理が言明
ニュース等で報じられたように、2日高市総理が「トルエン等について、シンナー・塗料メーカーからの要請に応じて、最大で例年の1.8倍の大幅な供給拡大を実施する」旨言明されました。これまでの「例年なみ供給」から大幅に踏み込んだ対応で、これにより「国内の平時の需要を大幅に上回る塗料・シンナーが今後大量に供給されることが見込まれる」とされています。内閣府の「中東情勢に伴う重要物資の安定的な供給確保のためのタスクフォース」6月2日の経済産業省資料から引用してご紹介します。

より具体的には「これまでは、主として石油化学メーカーおよび商社による供給でしたが、加えて石油元売りが原油を精製する段階で得られるトルエン等を直接シンナーメーカー向けに供給するルートを強化する」としています。いわばナフサ以外のルートからトルエン等を供給されるようにしようというものです。
こうした特例とも思える対応措置が取られるに至った経緯としては、同資料中最後のページにある経産省窓口への相談件数において、 燃料油、潤滑油を除くと圧倒的にシンナー・塗料に関する相談件数が多かった(下左図)ことが原因ではないかと思われます。同時にテレビのニュースなどで取り上げられるケースも多く、社会的に注目を集める事項であったからと思われます。

これまでトルエン、キシレンは入手困難のみならず、価格の高騰も問題でしたが、例年の1.8倍量が供給されれば価格の下落も期待できます。ただし、トルエン、キシレンが例年の1.8倍供給されたとしても、それだけで塗料やシンナーが1.8倍増産できるかと言えばそうではなく、同様に他の原材料や容器も1.8倍必要になりますし、製造設備や人員のもそれに対応するものが必要となります。溶剤が十分供給されれば、今度は塗料・シンナーを製造する側にも努力すべき多くの事項がでてきます。しかし、いずれにせよ、塗料・シンナー製造業者は、これまでと同様に与えられた条件下で生産しうる限りの塗料を生産し出荷する努力することを確信しています。