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かんとこうブログ

2021.09.03

シオノギ製薬のコロナ新薬とイベルメクチン

新型コロナウイルスに対する服用薬としてシオノギ製薬が、治験を開始したというニュースが伝えられ、いつか紹介したと思っていました。どこを探しても詳しい作用機序などが書いたものが見つからなかったのですが、とある動画で、目から鱗の説明がなされているのを見て驚きました。大変わかりやすい内容なので私が説明するよりも実際にみていただく方がよいとは思いますが、概要を簡単に紹介させていただきます。

動画では、シオノギ製薬の新薬がなぜ新型コロナウイルスの増殖を防ぐのかがわかりやすく説明されているのですが、それだけでなく、イベルメクチンの効果に関する学術論文も紹介されています。イベルメクチンは、正式にコロナの治療薬として認可されていませんが、実際のコロナ治療ではかなり使用されているようです。本来寄生虫などに対する薬であるため、コロナの治療に効果があると知られていてもWHOも厚労省もコロナ治療薬として認可していません。認可されない理由のひとつが作用機序がわからないということだったのですが、実はイベルメクチンの作用機序はシオノギの新薬と同じだというのです。

前置きが長くなりました。それではシオノギ新薬の作用機序を説明します。と言ってもその動画からの受け売りに過ぎません。全部で11分ほどですので興味のある方はぜひご覧ください。

この動画をつくられた方は「フィトメディカル研究所」の渡辺正仁先生です。動画は下記からみれます。

この新薬がどうやってコロナウイルスの増殖を防止するのかについては動画の中で以下のように説明されています。

スパイクたんぱく部分で受容体ACE2結合したウイルスは容易に細胞内に入り込み増殖を始めます。このウイルスの複製は以下の二つの過程で行われます。ひとつはRNA自身の複製、もう一つはウイルスを形作るスパイクたんぱく、カプシドたんぱくなど4種類のたんぱく質の複製(下図の赤い二重線で囲ったタンパク質)です。


渡辺先生の動画よりコピー

このうち「タンパク質」の複製物は、ひとつの大きなまとまったタンパク質として複製され、これを3CLプロテアーゼという酵素(正式な名前は3キモトリプシン様プロテアーゼ)によってウイルスの体の部品となるそれぞれのたんぱく質に切り分けられてから、組み立てられて複製が完了します。

シオノギ製薬の新薬は、この大きなタンパク質から酵素を使って切り分ける過程を阻害するというものです。(下図)


渡辺先生の動画よりコピー

切り分ける過程を阻害されるとウイルスの体を作る部品が複製されなくなりますので、細胞内でのウイルスの増殖ができなくなるという仕組みです。動画ではもっとていねいにわかりやすく説明されていますので興味を持たれた方はぜひご覧ください。

さらにこの動画のさらに驚いた点は、「イベルメクチン」が、このシオノギ新薬と全くおなじ作用機序を発揮するということです。渡辺先生が動画の中である文献を紹介しており、その文献の著者が、さまざまな既存薬を検討したところ、この3CLプロテアーゼの阻害効果については、イベルメクチンが一番であったという内容だそうです。(下図)


渡辺先生の動画よりコピー

かつてテレビ番組の中で、日常コロナ患者を診察している大阪の開業医が、提言したい最も効果的な対策として、「国民にイベルメクチンを配れ」と言っていました。現在はコロナ治療薬として認可されていないため、寄生虫など本来の治療薬として使用している病院でしか治療に使うことができないということでした。仮にシオノギの新薬がさらい効果的なものかもしれませんが、治験には時間がかかります。このような学術的な裏付けがあるのであれば一刻も早くイベルメクチンをコロナ治療用に認可し、広く治療に供すべきなのではないでしょうか?

ただし、専門家の中には、イベルメクチンの効果について疑問視し、かつデルタ株に対するデータがない、むやみな使用は危険などと警告しているひともいます。しかしながら、そうであったらなおのこと、使用実績を精査し、効果と課題を明らかにするべきだと思います。自宅で服用可能な薬剤ができることのメリットはこの状況下ではかりしれないほど大きいと思います。

以上が昨日動画を見て感じたことです。

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