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かんとこうブログ

2022.06.08

第6波を振り返ると・・

 コロナの第6波もようやく新規感染者の数が減ってきたと実感できるレベルまできました。今日は、第6波における新規陽性者数、要入院者数、重症者数、死亡者数の推移を振り返り、それまでの感染ピークと何が違っていたのかを振り返りたいと思います。

6波については、ものすごい数の感染者が出た 死亡者数も過去最高だった その割には医療が逼迫しているという話を聞かなかった という印象があります。あくまで個人の印象、という意味ですが。

この間ウクライナ侵攻がありました。遊覧船の沈没もありました。という事情もあったにせよ、報道の分量も少なく、逼迫感がなかったように思います。

ということで、冒頭述べた人員数を20211月から現在まで比較してみたいと思います。データは東洋経済のコロナ特設サイトから引用させてもらっています。

20211月以降ですと第3波から第6波まで都合4回のピークがありましたが、感染者数で言えば、今回の第6波は、ピーク時を比較するとそれまで最大だった第5波の4倍近い感染者数になっていました。

全国の要入院者数についても、新規陽性者数と同様、ピーク時において第6波は第5波の4倍ほどの人数になっていました。これだけ要入院者がでれば調整がおいつかず大変だったはずですが、あまりその印象がありません。

次に重症者数ですが、これはここまでの新規陽性者数や要入院者数と全く異なり、ピーク時においても1500名程度と第5波を下回っています。それだけでなく第3波や第4波ともさほど変わらぬ人数となっています。感染者数からみると重症化率が極めて低いのです。この理由はしかし、簡単には特定できません。要因としてはさまざまなものが考えられるからです。一つ目はオミクロン株の特性として例えばデルタ株に比べて重症化しにくいことが挙げられます。二つ目はワクチン接種の効果により、発症は抑止できなくても重症化は抑止できていたことが考えられます。さらに治療体制の整備も挙げられます。病床数の確保も進みました。新しい治療薬も認可されています。現場で治療にあたる医療スタッフの経験も知識も日々向上しているはずです。そのほかにもあるかもしれませんが、どの要因がどのくらい重症者抑制に貢献していたのか、検証が待ちたいところです。(ただ残念ながら、これまでの政府の対応から見て期待はしていますが、正直なところあてにはしていません)

最後に死者数をみてみます。

死亡者数については、やはり第6波においては過去最高の死亡者数となっています。ピーク時で比べると第3波、第4波が100/日強、第5波が約90人であるのに対し、第6波は約260人となっています。これまで最高の2倍以上ですから、やはり多かったということになります。

すでにワクチンの4回目接種が始まりました。新しい変異種が現れなければこのまま収束してくれそうな雰囲気にはなっていますが、屋外でマスクをつけるかどうかなどどうでもよい議論ではなく、このあとどうすればインフルエンザ並みの存在にすることができるのかの出口戦略を議論してほしいと思っています。インフルエンザ並みの存在とは、一般の開業医が診察してくれ、有効な経口薬または吸引薬により平癒に至るということが可能になることが必要ですが、はたしてそれが今年中にでも実現できるのでしょうか?塩野義の経口薬の治験は進んでいるのでしょうか?

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