かんとこうブログ
2026.07.23
Coatings World誌のTOP COMPANIES REPORT2026 その1
毎年恒例のランキング発表ですが、ことしは早く見ることができました。同誌のホームページではまだ2025年版が最新ですが、メールで配信されたCoatings World July/August号で中身を見ることができました。今日と明日の2日間でご紹介します。
今年ランキングに名前を連ねた会社は82社でした。ランキングから名前が消えたのは神東塗料だけであり、理由も大日本塗料に買収されたためと書かれておりました。初登場が4社ありましたので、昨年の79社から3社増えて82社となりました。

最初はTOP30社です。上位12社まで順位の変動はありませんでした。日本からは日本ペイントホールディングス、関西ペイント、中国塗料、SK化研、大日本塗料の5社が30位以内に入りました。13位から30位までは順位を下げた会社が多い中で大日本塗料が順位を3つあげて28位になりました。この中で新顔はアメリカのPittsburgh Paint(PPGが売却したアメリカ、カナダの建築用塗料部門)とオランダのStahl(皮革製品や包装資材など柔軟材質用の機能性コーティング剤主体、ヘンケルにより買収)でした。因みに25位のTOA Paintはタイの建築用のトップメーカーで、日本の会社ではありません。

日本の会社のランキング順位を下表に示します。この円安傾向の中でUS$換算で比較されるのは不利であり、ほとんどの会社が順位を落としました。日本円では売上増でも$換算では売上減になりかねませんので、仕方ありません。会社としてもこの順位など気にしていないと思いますが・・。

特筆すべきは日本特殊塗料の順位です。売上が一挙に3割ほどに減ってしまい、順位を41も落としました。これは察するに純粋に塗料だけの金額で評価されるようになったものと思われます。同社の決算短信を見ても塗料の売上は全体の36%程度ですので、今回のランキングから塗料の売上だけで評価されるようになったと思われます。
ランキング会社の総売上およびそれに占める上位30社の割合を下左図に、世界の総需要とそれに占めるランキング会社の割合下右図に示します。

市場の寡占化が進んでいるかどうかという観点で比べていますが、このところはあまり変化がありません。ただしランキング入りした82社の売上総合計のうち、9割が1~30位の会社によって占められていること(左図)、ランキング以外の会社も含めた総需要金額の半分近くが1~10位の会社によって占められていること(右図)は認識しておくべきかと思います。
次に1~10位の会社の売上、1~30位の会社の売上の推移(下左図)と世界市場における上位10社の占有率、上位30社に占有率(下右図)を示します。

両図より、ランキング上位の会社の売上も順調に伸びていますが、上位10社の占有率、上位30社の占有率ともほとんど変わっていません。これは需要全体も同様に成長しているためと推測されます。
今日の最後にランキング入りした全82社の売上金額(百万$)と昨年からの順位変動の一覧表を示します。二けたの順位変動は3社でした。順位をあげたのが韓国のKangnam JeviscoとポーランドのNOVOL、順位下げたのが日本の日本特殊塗料でした。これほど大幅な順位変動は普通では起きません。ほとんどがM&Aがらみであり、例外的に日本特殊塗料のようなケースがあります。

明日は、国別の動向、1位10位20位30位の定点観測などのデータをご紹介します。