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かんとこうブログ

2026.10.28

りんごはなぜ赤い?・・の深い答え

りんごはなぜ赤いのか?と子供に聞かれたらなんと答えますか?それは、赤い色素が皮に含まれているから・・・と答えて終わりにしていませんか?色素の話で終わってしまうと十分な答えではないかもしれません。今日は「りんごはなぜ赤い」のかを調べてみました。

簡潔明快だったのが農林水産省の「こども相談室」で以下の3行でした。

ただ、この答えだと、普通の小学生は、さらに調べないとちゃんと理解するのは難しいでしょう。もう少し詳しく教えてくれたのはその名も「りんご大学」というサイトで、弘前市中央青果株式会社と株式会社津軽りんご市場が運営しています。もっと長かったのですが4コマだけお借りしました。「りんごはとうやって赤くなるの?」からの引用です。

https://www.ringodaigaku.com/study/study04b.html

   

だいぶ科学的、化学的な説明になりました。アントシアニンという色素が合成されて赤くなること、紫外線(太陽光)と低温が必要であることといったさきほどの農林水産省の説明にあった言葉がすべて解説されています。

ここに書かれていることを化学的にみてみますと下図のようになります。(日本植物生理学会のサイトの情報も入っています)光合成でできたブドウ糖(グルコース)からフェニルアラニン(アミノ酸)などを経てアントシアニンとなり、糖と結合した配糖体の形で植物中に存在しているのが実際の姿です。青、赤、紫など幅広い色域をもつ色素ですが、リンゴの場合には、シアニジンのガラクトース配糖体となっています。

とここまで説明してきましたが、そもそもリンゴは赤だけではないとお思いの方もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。その疑問にお答えいたします。下図をご覧ください。千葉大学、静岡県立農林環境専門職大学の森口 卓哉教授(当時)、弘前大学農学生命科学部の林田 大志助教らの共同研究のプレスリリース(下記URL)です。

https://www.chiba-u.ac.jp/news/files/pdf/250310_apple.pdf

   

この発表は、青リンゴを人為的に赤くする試みをを成功させ、そのメカニズムを解明したという内容です。下図の右部分(図1)をご覧ください。赤リンゴと青リンゴの違いは、MYB1-1という遺伝子をもっているかどうかです。赤リンゴはこのMYB1-1をもっており、一方、青リンゴはこのMYB1-1ではなく、別な遺伝子MYB1-2およびMYB1-3をもっているため通常赤くなりません。ところが、青リンゴを最初から袋をかぶせたまま光をあてずに生育させ、収穫間際に太陽光をあてると赤くなることが知られていました。ただ、品種ごとの違いやメカニズムについては解明されていませんでした。

  

   

この研究において、実際に多くの品種について調べてみると、こうした青いりんごが赤くなる程度は品種によって差があることがわかるとともに、青いリンゴにも赤くなる仕組みが元来備わっていることがわかりました。MYB1-1をもっていなくても、眠った状態のMYB1-2やMYB1-3でもリンゴを赤くする能力があったのです。

そしてそのメカニズムについては、光の下では進行するMYB1-2、1-3のDNAのメチル化(核酸塩基の4種のうちシトシンがメチル化すること)が、暗黒下では起きにくいことであることがわかりました。つまりMYB1-2とMYB1-3は光があたると次第に、メチル化するため本来の赤くなる仕組みを発揮できないということだったのです。

この知見を活かせば、赤い王林も夢ではありません。

   

   

青リンゴと赤リンゴの違いはわかりましたが、ネットを探しているうちに皮ではなく実も赤いリンゴの話が出てきました。長野県中野市の「赤肉りんご検討会」で実が赤いリンゴができたという話です。2016年の記事です。品種交配の

結果5種類の赤い実のりんごができたと写真が載っていました。

   

  

味がどうだったかまでは書いてありませんでしたが、他のサイトの情報から、もうすでにこうした実の赤いリンゴが市販されていることがわかりました。「ルビースイート」という品種です。食味もとよいと書かれています。確かに紅玉やふじの糖度に近いようです。

  

    

最後に一番難しい話を書かなければなりません。それは「なぜ赤いリンゴの実は赤い色になったか?」という問題の答えです。調べた中では「赤い色は動物から認識しやすく、食べられる機会も多く、結果として遠い場所まで運ばれ生育できる可能性が高いため」というようなことが書かれていました。また「紫外線から中身を守るため」という記述もありましたが、これが正しいのかどうか私には判断できませんでした。もしこれが正しいとすればもう少し世の中では赤いリンゴばかりになっていそうな気もするからです。どなたかご存知の方がいればご教示ください。

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