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かんとこうブログ

2026.05.29

4月の経産省速報から塗料のサプライチェーンを辿ってみると・・・

本日、経産省四月度速報が発表になりました。ナフサの需給状況をはじめとして、塗料原材料の生産、出荷、在庫状況、ならびに塗料の生産、出荷、在庫状況をご紹介し、塗料に関するサプライチェーンの川上から川下へかけての需給状況をご紹介していきたいと思います。

最初は最上流であるナフサの需給状況です。2025年1月から2026年4月までの需給一覧表を示します。

青字部分が、ホルムズ海峡封鎖の影響をうけた以降の数値です。これだけはわかりにくいと思いますので、3月と4月それぞれの数量を前年同月比および前年平均比で表した表を示します。

供給とは国内生産と輸入を合計したもので4月は3月をさらに下まわり、前年同月比で64.1%、前年平均比で66.1%と7割にも満たない数量だったようです。ナフサの場合、供給量と販売量はほぼ一致しており、4月の販売量は前年同月比で64.4%、前年平均比で68.0%でした。

グラフで見ても、2026年に入ってからのナフサの供給量、販売量は前年の水準から低下していることは明らかです。

こうした最上流の状況を受けて、塗料の原料となる川上の石化製品などの生産、出荷状況も、3月、4月は前年を下回る状況が続いています。経産省速報のデータからまとめてみました。

ナフサクラッカーからの基礎化学品である、エチレン、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン、トルエン、キシレンについてみますと、下表のようになります。

数字の羅列ではわかりにくいと思いますので、3月、4月の前年同月比で比較してみます。

エチレン、プロピレン、ブタジエンの出荷量は、前年同月比で3月が50~75%、4月が60~70%なっています。BTXはそれらに比べるといくらか多いものの、3月で80~90%、4月で60~70%でした。(トルエンの値があまりに低く考察から除外しました)これらの結果から、そのまま塗料溶剤に使用されるトルエン、キシレン、および極性溶剤の原料となるエチレンやプロピレンの供給が前年よりも有意に少なかったのではないかと考えられます。

一方で、川中の塗料については、上記の厳しい原料供給状況にも拘わらず、3月と4月の両月においていずれも前年を上回る製品を出荷していることが確認できます。主要塗料の出荷数量推移表をご覧ください。

これもこの表だけではわかりにくいと思いますので、3月、4月における主要塗料の生産、出荷、在庫数量の前年同月比を一覧表にしてみました。

3月、4月の両月とも溶剤系、水系を問わず前年を上回る生産、出荷、そして前年を下回る在庫数量となっています。このことは、溶剤が不足する中、新たなルートやスポット品など手を尽くして溶剤の入手につとめ、さらには在庫を切り崩してできる限りの生産と出荷を行ったことを示しているものと推定します。右上の溶剤型塗料合計、水系塗料合計、およびその合計の生産数量、出荷数量、在庫数量の推移からも、3月と4月における生産、出荷数量の増加と在庫数量の減少が見て取れると思います。さらに下の主要塗料の出荷数量のフラフからも同様に3月、4月の増加ぶりが確認できると思われます。

以上、ご紹介してきましたように、川中の塗料製造業は厳しい原材料供給状況の中で懸命に川下からのオーダーに応えようと努力しております。何としてもこのことをご理解いただきたく思い、データをご紹介させていただきました。

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