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かんとこうブログ

2026.10.13

野辺山からアルマへ・・ミリ波干渉計の話

先週は、野辺山とアルマ望遠鏡の概要を書きました。今日はいよいよ「小さな望遠鏡を広い場所にたくさん並べ、それらを連動させて1つの巨大な望遠鏡として機能させる」という「ミリ波干渉計」の説明をします。これも昨日同様に「アルマ望遠鏡」のサイトからの引用です。

https://alma-telescope.jp/about/

    

最初はアルマ望遠鏡の画像と光学望遠鏡の画像を合体した画像を示します。光学望遠鏡では捉えることができなかった低温のガス分布を見ることができるようになり、くれまで見ることができなかった宇宙の姿が詳しく描かれるようになったと説明されています。

それでは電波望遠鏡はどのような原理で宇宙からのミリ波を捉えているのでしょう。電波望遠鏡の仕組みについてもアルマ望遠鏡のサイト(下記URL)から引用して説明します。

https://alma-telescope.jp/column/almabasics-1.html

   

パラボラアンテナは見たい方向を向き電波を集めますので、人間の目で言えば眼球と水晶体にあたります。そして像を結ぶ網膜にあたるのは、受信機と呼ばれるもので、光ファイバーを通じてコンピューターに送られ処理されます。

ミリ波についての説明をしていませんでしたが、可視光線、赤外線よりは波長が長く、大容量通信(5G)やレーダーに使用される波長帯です。

さていよいよ電波干渉計の説明です。この説明もアルマ望遠鏡のサイト(下記URL)からの引用です。

https://alma-telescope.jp/column/almabasics-2.html#

   

干渉計はアンテナ2台が一組になって観測に使用されます。ここで重要なのは観測される時間です。天体からの距離が同じである場合には、アンテナに電波が到着する時間は同じです。(下左図)しかし、少し傾いた方向に天体がある場合には、アンテナに到着する時間にずれが生じます。(下図中)図のように右のアンテナに少し遅れて到着するとすれば、アンテナ間に直角三角形ができ、アンテナ間の距離をもとに角度Eが求まります。天体がさきほどの場所から異なる場所にある場合には、2台にアンテナの到着する時間が先ほどとは変化し、その分直角三角形の角度Eも角度eに変化します。(下図右)このように2台のアンテナに到着する時間のずれを測定することで、電波の来る方角が定まります。

ただし、同じ方角からくる電波については距離の区別がつきません。これを解決するにはもう1台アンテナを増やせば解決できます。実際には66台ものアンテナを使用して、多くの方向、場所から時間差を測定することで、電波源の分布がわかり鮮明な画像が得られるようになります。(下図左)

アルマ望遠鏡では、66台のアンテナを「計算しつくされた不規則性」に配置しています。アンテナを遠くに離すと解像度があがります。その一方で観測対象域が狭くなります。反対に広い視野で見るためにはアンテナどうしを近づける必要があり、アルマ望遠鏡では、接近して設置した群と離して設置する群の2群のアンテナ配置になっています。(下図中写真)

さらに長時間観測を継続することで、地球の自転によって天体に対しての位置が変化することを利用し、同じ天体を別方向から観測することができます。(下図右)

   

実際のアルマ望遠鏡の構成は、下図のようになっており、2台のアンテナペアを離して行う観測には欧米製直径12Mのアンテナが、広い範囲の天体を観測するには直径7mと直径12Mのの日本製アンテナが使用れています。ただし、日本製直径12Mのアンテナはシングルディッシュ観測という2台ペアの時間差計測ではなく1台単独での観測を行っており、それらをすべて合成することで、多用途での観測が可能なオールマイティ望遠鏡になっています。

以上がミリ波干渉計の説明です。世界各国で協力して巨大望遠鏡を作り上げ計測を続けているというのは、人類が誇るべき国際協力のよい事例ではないでしょうか?自国第一主義が目立つ昨今ですが、宇宙観測については、こうしたワンチームの観測が継続されるよう期待してやみません。

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